[ お知らせ ] 黒酢本舗だより掲載、職人魂 | 福山黒酢株式会社

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黒酢「桷志田」をご愛飲されているお客様にお届けするDM「黒酢本舗だより2015 vol.50」に掲載、職人魂(初代黒酢杜氏 赤池 力)をご紹介いたします。

黒酢の郷 福山町

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鹿児島のシンボル桜島を一望できる霧島市福山町。南国の温暖な気候と豊かな自然に恵まれたこの町は「黒酢の郷」として知られています。福山町に黒酢造りが伝えられたのは、中国や琉球などからの物資を運ぶ中継地点として栄えた一八〇〇年頃。一年を通して寒暖差の少ない恵まれた環境で、米も豊富にあったことから独自の黒酢造り文化が誕生しました。
 

黒酢の郷 福山町

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弊社の黒酢「桷志田」も江戸時代から続く伝統製法で手造りしています。黒酢造りに必要な条件は「玄米、米麹、水、気候」の四つ。桷志田の黒酢は、旨味成分であるアミノ酸が豊富な「有機玄米」、黒酢のプロである黒酢杜氏が試行吟味を重ねた「米麹」、地下から湧出る硬度三〇度の軟水で造っています。また、福山町は「霧島おろし」と呼ばれる冷たい風が牧之原台地によってシャットアウトされ、海から暖かい空気が流れてくるため、年間平均温度が一八.七度と暖かく、朝晩の寒暖の差が少ないため、酢の醸造に適している地域といわれております。

初代黒酢杜氏

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黒酢「桷志田」誕生秘話に欠かせない人物、それが黒酢杜氏の赤池力です。福山町で祖父の代から麹造りに携わる伝統の家系に生まれ、迷うことなく黒酢造りの世界に飛び込み、江戸時代から続く技を習得しました。「福山の黒酢を絶やすまい」と戦後の酢造り衰退の危機を乗り越え、後継者育成の道筋もでき引退を決めたとき、腕のある職人を探していた弊社代表より「最高の黒酢を造ってほしい」と声がかかりました。再び壷畑に戻ったのは、ひとえに黒酢造りへの情熱から。「昔から福山に伝わる、伝統と歴史が感じられる黒酢造りを残したい。そしてさらにおいしく飲めるように甘さを追求していきたい。辞めずにやってきてよかったと思います」と振りかえります。
 

わが子のように

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黒酢の仕込みは、春と秋の年に二回。桷志田の壷畑には約二万本の壷が並んでおり、今年の春に仕込んだものから、仕込んでから十年以上の黒酢まで…これらは黒酢を大量に作るためではなく、発酵熟成期間を堅持するためのものです。黒酢は同じように仕込んでも、置き場所や天候によりそれぞれ個性が生じます。黒酢杜氏がそれぞれの発酵具合を一つひとつ、わが子の成長を確かめるように見て回ります。

 

杜氏が目指した黒酢

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初代黒酢杜氏 赤池力が目指した、おいしく飲める旨味たっぷりの黒酢。
研究に研究を重ね、完成したのが旨味成分でもあるアミノ酸が豊富な黒酢「桷志田」です。
このアミノ酸の多さの秘密は、伝統製法と玄米のみで三年以上の時間をかけ、自然の中で発酵・熟成させること。これが良質なアミノ酸を生成するのです。

 

「旨味」の秘密

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アミノ酸は、タンパク質を構成しているもので、体をつくる重要な成分です。大きく分けるとL型とD型の二種に分けられ、中でも近年注目を浴びているのが「D-アミノ酸」。D-アミノ酸には、肌バリア機能や保湿機能を高める「美容アミノ酸」としての働きがあることが報告されています。また、老舗のウナギのタレや蕎麦屋のつゆ、カレー専門店のカレーなど、寝かせた食品に感じられる「まろやかさ」や「こく味」は、D-アミノ酸ということも発見されています。
 

暮らしに桷志田

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関西大学との共同研究により、黒酢「桷志田」にはこのD-アミノ酸が、通常の米酢の約五十五倍も含まれているということが明らかになりました。

黒酢 「桷志田」を料理に使用することで、熟成された味の再現や、素材の旨味をグンと引き出し、減塩効果にも期待できます。
食を通して皆様の健康生活を応援できる、そんな黒酢を目指し、更に極めてまいります。